口腔機能発達不全症とは

口腔機能発達不全症は、咀嚼(噛むこと)や嚥下(飲み込むこと)がうまくできない、発声の異常、口呼吸などが認められる病状です。

口腔機能発達不全症の検査と改善トレーニングは18歳未満の方は保険が適用されています。

 

● 食べ物を極端に左右どちらかで噛んでいませんか?

● 常にお口がぽかんと開いていますか?

● 指しゃぶり、舌を出す、唇を噛んだり吸ったりするくせがありますか?

● 口呼吸が見られますか?

● イビキをかくことが多いですか?

● 物を食べる時間が長すぎたり、短すぎたりしませんか?

以上の質問に1つでも当てはまれば口腔機能発達不全症に対して注意が必要ですので、ご相談下さい。

口腔機能発達不全症の診断

診断基準としては、18歳未満で、「咀嚼機能・嚥下機能・食行動・構音機能・栄養(体格)・その他」の項目の中で咀嚼機能を含む3項目以上に異常が見られた場合、口腔機能発達不全症と診断されます。

口腔機能発達不全症の改善トレーニング

改善トレーニングは、舌の筋力の強化・口唇、頬、口輪筋の強化、正しい嚥下の獲得、正しい舌位や更新の状態の持続、正しい嚥下の習慣化を目的に行われます。

改善トレーニングは風船を使ったり、唇のマッサージなどをして口腔機能発達不全症の改善をはかっていきます。

 

 

口腔機能低下症とは

口腔機能低下症とは、口の元気が低下した状態で栄養の偏りやエネルギーの不足になり全身の健康に悪影響を及ぼします。

あまり知られていない病名ですが、口腔機能低下症は60代で6割、70代で8割の割合で口腔機能が低下しているという報告があります。また驚くことに40代で4割弱、50代で5割と若年者も口腔機能低下症であるというデータもあります。

口腔機能低下症の検査と改善トレーニングは50歳以上から保険が適用されています。

 

以前と比べて、以下のような症状はありませんか?

以下のような症状が当てはまれば口腔機能低下症の可能性があります。

● 食べ物が口に残るようになった(咬合力低下)

● 硬いものが食べにくくなった(咀嚼機能低下)

● 食事の時にむせるようになった(嚥下機能低下)

● 薬を飲み込みにくくなった(低舌圧)

● 口の中が乾くようになった(口腔乾燥)

● 食べこぼしをするようになった(舌口唇運動機能低下)

● 滑舌が悪くなった(舌口唇運動機能低下)

● 口の中が汚れている(口腔衛生状態不良)

口腔機能低下症の検査

口腔機能低下症の疑いがある場合、口腔機能精密検査を行います。

精密検査では、①咬合力低下、②咀嚼機能低下、③嚥下機能低下、④低舌圧、⑤口腔乾燥、⑥舌口唇運動機能低下、⑦口腔衛生状態不良の7項目の検査を実施し3項目以上が該当した場合、口腔機能低下症と診断されます。

口腔機能低下症の改善トレーニング

口腔機能低下症と診断された場合、改善するためのリハビリを行います。

リハビリはその患者様の口腔機能の低下の状態に合わせて行います。

 

 

歯周病の抗菌治療とは?

歯周病の抗菌治療とはお口の中の歯周病の原因となる細菌を特定し、薬剤で歯周病菌を除菌することで歯周病を改善する治療法です。

細菌の特定には位相差顕微鏡を使用して、プラークの中に存在している細菌の検査をします。さらにPCR検査による歯周病菌のDNA検査で菌の有無を確認し、それらの微生物に感受性のある薬剤を選択し、微生物叢(びせいぶつそう)を正常な状態に改善することで歯周病を内科的に治す治療方法です。

 

歯周病の原因は?

歯周病の原因は歯周病菌という細菌が炎症を起こし、進行すると歯を支えている骨を溶かしていく病気のことです。

歯周病菌はプラーク(歯垢)の固まりの中に存在しています。このプラークの1mgの中には10億個の細菌が住みついていると言われ、それらの細菌に歯周病や虫歯を引き起こす原因となる菌が潜んでいます。

歯周病が進行すると歯を失う原因になるので早めの治療が大切です。

 

歯周病の抗菌治療と従来の歯周病治療の比較

・従来の歯周病治療
プラークの「量」をコントロール。
従来の歯周病治療は、正しいブラッシング、歯石取り、歯周外科などの方法を用いて歯周病の原因菌が存在するプラークを取り除くことにより歯周病の改善をはかりました。

・歯周病の抗菌治療
プラークの「質」をコントロール。
歯周病の抗菌治療は、位相差顕微鏡を使いプラーク内に存在する歯周病の原因菌を特定できたらその人に合わせた抗生剤を使用して歯周病の改善をはかります。歯周病の抗菌治療はこれまでとは異なった新しい考え方であり、薬で歯周病を治療します。

 

歯周病の抗菌治療の流れ

STEP1:問診、視診、レントゲン検査

まず、現在のお口の状態をレントゲンなどにより検査します。

 

STEP2:位相差顕微鏡、PCR検査

お口の中の細菌の検査をします。これにより歯周病の原因となる細菌を特定します。

 

STEP3:抗菌剤+抗真菌剤による2剤併用療法

顕微鏡・PCR検査により特定した歯周病菌に対して、感受性のある抗生剤を選択、使用し細菌のコントロールをします。

 

STEP4:歯石除去(スケーリング・ルートプレーニング)

歯の表面に付着した歯石・プラークを取り除き(スケーリング)、歯ぐきの中に付着した歯石・プラークをルートプレーニングで取り除きます(ルートプレーニング)。

 

STEP5:再評価

上記のSTEP4までの歯周病治療が改善しているかの評価をします。

 

STEP6:メインテナンス (必要があれば歯周外科)

歯周病が改善したからといって油断してはいけません。日頃のメインテナンスで歯周病にかからないように予防をしましょう!

 

サリバチェクラボ(う蝕関連菌検査)でお口の中の虫歯菌を調べましょう!

同じ様にお手入れをしても虫歯になりやすい人となりにくい人がいらっしゃいます。お口の中の虫歯の原因菌を数を把握して予防や治療をしていくことが重要です。

当院では虫歯の原因を調べる「う蝕関連検査」をおこなっております。

「う蝕関連検査」は虫歯の発生に大きく影響しているS. mutans菌、S. sobrinus菌、乳酸桿菌の3つの菌の総数や比率などを調べることができます。これによりあなたのお口の中の虫歯のリスクや特性を調べることができます。

 

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